| ■減価償却費とは 巨額の固定資産取得の際に、一度に費用として計上するとその期の業績が大幅に悪くなる一方で、その後はその固定資産の費用がないので、利益が大きく出てしまいます。しかし、それでは会社の実態をつかみに
くくなります。そのため、使用が長期にわたるような固定資産は、一度に費用化せずに、価値の減少分を毎年少しづつ費用化して、毎期の費用を平準化していきます。
このような処理を減価償却といい、この処理によって生まれた費用を減価償却費といいます。減価償却には毎年一定額を費用化する定額法と毎年一定率を費用化する定率法があります。日本の企業では一般的に有形固定資産では定率法が使われる場合が多く、無形固定資産では全て定額法が使われています。
減価償却費は会計上は費用になりますが、実際にはお金を支払っていないので、(減価償却費を加味した)営業利益からキャッシュフローを求める場合は、減価償却費をプラスする必要があります。
●定額法
定額法は計算が簡単であるという長所がある一方、設備の収益力が衰えて、修繕費が増加する後年に費用負担が多くなるという欠点があります。定額法における減価償却費の計算方法は次のとおりです。
定額法 = (取得原価−残存価格) × (1/耐用年数)
(残存価格は取得原価の10%が一般的)
取得価格500万円の設備の耐用年数が5年で残存価格が10%だとすると、毎年の減価償却費は次のようになります。
減価償却費(1〜5年目)=(500万 − 50万円)×(1/5)= 90万円
●定率法
定率法は設備の収益力が高いときに、費用を多く計上できるという長所がある反面、設備導入当初の費用負担が大きくなるという欠点があります。定率法における減価償却費の計算方法は次のようになります。
定率法 = (取得原価−減価償却費の累計) × 償却率
(償却率は、耐用年数経過後に残存価格が10%になるように設定するのが一般的)
上と同じように、取得価格500万円の設備の毎年の減価償却費は次のようになります。(耐用年数が5年で残存価格が10%になるように償却率は0.369に設定)
減価償却費(1年目) = (500 − 0) × 0.369 = 184.5万円
減価償却費(2年目) = (500 − 184.5) × 0.369 = 116.42万円
減価償却費(3年目) = (500 − 300.92) × 0.369 = 73.46万円
減価償却費(4年目) = (500 − 374.38) × 0.369 = 46.35万円
減価償却費(5年目) = (500 − 420.73) × 0.369 = 29.25万円
●定額法と定率法の違い
定率法の場合、定額法に比べ期近の減価償却費は大きくなります。年数を経るにしたがって、定率法の償却費は小さくなっていき、ある時期までいくと定額法を下回ります。ただし、どちらの償却方法でも、減価償却の総額は同じになります。
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