| 平成18年度税制改正で、法人の交際費課税に関する規定(租税特別措置法)が改正され、交際費等のうち、社外の者を対象とする飲食費に限り、1人当たり5,000円以下のものを損金に算入することができるようになりました。今回は、この「交際費課税の緩和」について、まとめてみました。
●損金に算入するための要件は?
1.社外の者との飲食であること
租税特別措置法では、接待の内容が「飲食その他これに類する行為のために要する費用」とされ、接待の対象者は社外の者に限られています。従って、社内の人間だけの飲食費は含まれません。
2.飲食等の費用が1人当たり5,000円以下であること
金額の判定は、基本的に飲食店の支払先ごとに判定することになります。
従って、接待で利用した店1件ごとの支出金額を参加人数で割って計算します。金額が大きくなるからといって領収書を分ける、などという行為は認められません。
3.接待の相手先名称等を記載した書類を保存していること
損金算入の要件として、書類の保存が求められます。その書類への記載内容は次の通りです。
◇飲食等のあった年月日
◇飲食等に参加した得意先等の氏名または名称等
◇飲食等に参加した者の数
◇費用の金額ならびにその飲食店等の名称および所在地
◇その他参考となるべき事項
●いつから適用されるの?
平成18年4月1日以後開始する事業年度から適用されます。例えば9月決算法人は、平成18年10月からの事業年度から適用されます。どの会社も一律に4月1日以後に支払う分から適用されるわけではありませんので注意してください。
●こんな場合はどうなの?(国税庁に寄せられた質問から抜粋しました)
Q1.「飲食その他これに類する行為のために要する費用」には弁当代や手土産代も対象に含まれるの?
A1.得意先などの業務の遂行や行事の開催に際して、弁当の差し入れを行う「弁当代」は対象となります。
単なる飲食物の詰め合わせを贈答する行為は、お中元やお歳暮と変わらないため、その贈答のための費用は今までどおり交際費となります。飲食店で提供されている飲食物の持ち帰りに要する「お土産代」は、飲食に類する行為として対象とすることができます。
Q2.接待する相手が親会社の役員の場合は?
A2.親会社の役員等であっても、連結納税の適用を受けている各連結法人の役員等であっても、相手方としては社外の者となりますので対象となります。
Q3.ゴルフに行った時の飲食費は?
A3.ゴルフや旅行などの催しについての飲食費は、ゴルフや旅行などの一連の行為の1つとして実施されるものであると考えられます。従って、例えばゴルフが終わったあと、その参加者の1部の者との飲食などは別として、ゴルフ場での飲食などは、今までどおり交際費となります。
Q4.5,000円を超えた飲食費であっても、5,000円以下の飲食費部分は交際費から除くことができるの?
A4.その費用のうちその超える部分だけが交際費等に該当するのではなく、その費用の全てが交際費等になります。
Q5.会議に際して、その飲食費が1人当たり5,000円を超えてしまった場合は会議費ではなく、交際費になってしまうの?
A5.従来から交際費に該当しないこととなっている会議費などについては、たとえ5,000円を超えてしまっても、その費用が通常その会議時に要するものであると認められるときは、交際費に該当しないものとされます。
Q6.記載要件を充たすためにはどのように書けばいいの?
また、参加した当社の役員の名前も書く必要があるの?
A6.記載要件が厳格になっているのは、それが社内飲食費でないことを証明するためです。従って、飲食等を行った相手方の事項を、例えば「○○会社・○○部・○○部長他5名、卸売り先」などと、領収書の裏等に記載されていれば大丈夫です。また、自社の役員や従業員の氏名等までは書かなくても問題ないようです。
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